リスティング広告運用代行の費用相場|手数料20%と最低手数料の仕組み

リスティング広告の運用代行費を、各社の公式料金・約款から比較。20%という料率、最低手数料、初期費用、広告費との違いを整理します。

執筆: cotomu 広告運用ガイド編集部監修: 編集方針

リスティング広告の運用代行では「広告費の20%」という料金表をよく見かけます。ただし、見積もりを決めるのは料率だけではありません。最低手数料、初期費用、契約期間、制作費まで確認して、初めて毎月の支払総額がわかります。

2026年7月19日に各社の公式ページを確認しました。ASUEは広告費の20%で、手数料の下限は10万円です。アナグラムは、媒体費100万円未満なら最低手数料20万円、100万円以上なら20%と案内しています。PLAN-BマーケティングパートナーズのWeb広告掲載代行サービス個別規定では、見積書に定めがない場合の運用手数料は広告媒体費の20%です。3社だけでも、同じ20%という表示の先にある条件は一致しません。

運用代行の費用は、広告費と手数料を分けて見る

広告運用の請求には、少なくとも「媒体へ支払う広告費」と「代理店へ支払う運用手数料」があります。請求総額だけを聞くと、実際に広告配信へ使われる額を誤解しやすくなります。

たとえば広告費50万円、外掛けの運用手数料20%なら、手数料は10万円、支払総額は60万円です。一方、総予算60万円の内側から20%を手数料として引く契約なら、広告配信へ回る金額は48万円になります。同じ「20%」でも、何に掛けるのかで広告費が変わります。

見積書では、次の項目を別々に確認してください。

  • 媒体へ支払う広告費
  • 初期設定に対する初期費用
  • 毎月の運用手数料と、その計算対象
  • 最低手数料または最低出稿額
  • 広告文、バナー、動画、ランディングページの制作費
  • 定例会や追加レポートなどのオプション費用

ASUEのリスティング広告運用代行ページでは、広告費、初期費用、手数料を分けて掲載し、手数料は広告費の20%、下限は10万円と明記しています。料金を見るときは、20%の一行だけを切り取らず、自社の予算に当てはまる条件まで読みます。

「20%」は共通規格ではなく、各社が採用する料金方式

20%はGoogle 広告が定めた手数料ではなく、法律で決まった率でもありません。複数の運用会社が採用している料金方式の一つです。

アナグラムの料金に関するよくある質問(FAQ)は、媒体費100万円未満の場合を最低手数料20万円、100万円以上を媒体費の20%としています。PLAN-BマーケティングパートナーズのWeb広告掲載代行サービス個別規定は、見積書に定めがない場合の運用手数料を広告媒体費の20%とし、契約期間を6か月と定めています。契約期間も会社ごとに異なり、アナグラムは同じFAQで初回6か月契約と案内しています。

したがって「相場は20%」とだけ覚えるより、公式に公開された複数の料金条件を比較するほうが実務的です。公開料金は改定されるため、契約時には最新の見積書と約款を優先してください。

最低手数料があると、少額予算では実質料率が上がる

最低手数料は、料率で計算した額が一定額を下回るときに適用される月額の下限です。計算式は「広告費×料率」と「最低手数料」のうち、高いほうです。最低手数料のほうが高い予算帯では、広告費に対する実質料率が表示料率を上回ります。

これは直ちに「高すぎる」という意味ではありません。アカウント設計、計測確認、入札調整、検索語句の精査、レポート作成には、広告費が小さくても一定の作業が発生します。ただし、各社が最低手数料を設けた理由は公開料金だけでは判断できないため、作業範囲と一緒に確認してください。

一方で、広告主にとっては予算との相性が重要です。手数料を含む支払総額に上限がある場合、手数料の比重が大きいほど配信へ回せる金額は減ります。媒体費を別枠で確保する契約なら、手数料が媒体費そのものを減らすわけではありません。少額帯を受け付ける会社、定額制、診断だけを依頼するサービス、自社運用を支援するプランも同じ表に並べて検討します。

初期費用と制作費は、手数料に含まれるとは限らない

運用手数料に何が含まれるかも会社ごとに違います。初期のキーワード設計や広告成果を計測するタグの確認を初期費用として分ける会社もあれば、月額へ含める会社もあります。バナーや動画、ランディングページの制作を別見積もりにする契約もあります。

見積もりを比較するときは、金額を横に並べる前に作業範囲を揃えます。月次レポートだけの契約と、週次の打ち合わせ、広告文作成、計測修正まで含む契約では、同じ手数料率でも内容が違うからです。

契約前には「誰が、いつ、何をするか」を具体的に聞きます。検索語句の確認頻度、広告文の追加本数、計測不具合を見つけたときの対応、制作物の修正回数まで言葉にすると、費用の差を判断しやすくなります。

総額は3つの計算で確かめる

見積もりを受け取ったら、次の3点を自社の予算で計算します。

  1. 平常月の支払総額はいくらか
  2. 最低手数料が適用される広告費はいくらまでか
  3. 契約期間全体で、初期費用と制作費を含めていくら払うか

広告費を増減した月の扱いも確認が必要です。Google 広告では、多くのキャンペーンの月間費用上限を平均日予算の30.4倍として計算します。日によって平均日予算の2倍まで配信される場合があるため、媒体費を月額ぴったりで管理したいときは、Google 広告の費用上限に関する公式説明も読んでおくと安心です。

費用だけで決めず、予算に合う支援範囲を選ぶ

料率が低い会社が必ず安く、20%の会社が必ず割高とは限りません。判断材料は、広告費に対する手数料の重さと、必要な仕事が契約に含まれているかです。

月額予算が小さい時期は、自社で配信しながら設定や計測だけを第三者に診断してもらう方法があります。社内で運用時間を確保できず、改善の実行まで任せたいなら、最低手数料を含む総額と期待する粗利を比較したうえで代理店を選びます。代理店側にも採算の合う支援規模があるため、予算が対象外なら、得意な会社を紹介してもらうのも現実的です。

無料診断を含むサービスを使う場合も、確認すべき点は同じです。閲覧に必要な権限、診断後の連絡方法、有料契約の条件を先に確認し、広告アカウントの管理権限は自社に残してください。

確認した一次情報

本記事の料金情報は2026年7月19日に各社公式ページで確認しました。実際の料金は媒体、作業範囲、契約条件によって変わります。契約時は各社の最新見積書と約款をご確認ください。