除外キーワードの設定方法|検索語句からムダ配信を見直す手順
除外キーワードの設定では、検索語句レポートから成果につながらない語句を見つけ、適切なマッチタイプで追加します。配信を狭めすぎない選び方と、設定前後の確認手順を解説します。
最初に見るのは実績です。無関係な検索語句に広告が出ているときは、検索語句レポートを開きます。思いつきでは入れません。実際に広告表示やクリックにつながった検索語句を見て、商品やサービスと合わない語句だけを表示対象から外します。
除外は、配信範囲を狭める操作です。Google広告ヘルプでは、検索語句レポートを「実際の検索で表示された広告の掲載結果」を把握するためのレポートとして説明しています。除外キーワードを使うと、特定の検索語句を広告の表示対象から外し、関連性の高い検索に配信を寄せられます。
止めすぎは逆効果です。除外すれば常に費用が下がる、成果が上がるとは断定できません。本来取りたい検索まで失う可能性があります。判断条件はひとつです。その検索語句は、今の広告が受け止めるべき需要なのか。ここを曖昧にしたまま語句を増やすと、ムダ配信の見直しが機会損失に変わります。
除外キーワード設定で最初に見る検索語句
キーワードと検索語句は別です。検索語句はユーザーが検索時に入力した言葉、キーワードは広告主が広告グループに登録した言葉を指します。公式ヘルプでも両者は区別されています。
候補を探すときは、検索語句レポートで次の観点を見ます。
- 商品、サービス、対応地域と明らかに違う語句
- 無料、求人、意味、やり方など、購入や問い合わせの意図から遠い語句
- 競合調査や情報収集だけに見える語句
- クリックはあるが、ランディングページで受け止められない語句
- 同じ意図の語句が複数回出ているもの
クリック数だけでは決めません。広告文とランディングページの約束から外れている語句は、クリックが少なくても除外候補です。同時に、今は成果が出ていなくても、サービスの訴求を直せば受け止められる語句もあります。検索語句は削る対象である前に、市場が使っている言葉です。
料金系の語句は、即除外とは限りません。「料金」「相場」「比較」で広告代理店の費用感を調べるユーザーは、リスティング広告代理店の費用相場のような費用系の記事で受け止める余地があります。LPで答えられない検索語句を除外で止めるのか、別ページや広告文で受けるのかを分けて考えます。
設定前に決める3つの分類
先に分類します。検索語句レポートを開いても、いきなり除外キーワードへ追加しないほうが安全です。語句を次の3つに分けます。
- 除外する語句
- 残して様子を見る語句
- キーワードや広告文を見直す語句
止めるのは対象外の検索です。自社が提供していない商品名、対応していない地域、採用目的、学習目的だけの語句などが該当します。
迷う語句は保留します。検索語句だけで意図を読み切れない場合は、ランディングページ、広告文、紐づいたキーワード、コンバージョン計測を合わせて確認します。
近い需要なら、配信設計を見直します。広告グループを分ける、マッチタイプを絞る、広告文で条件を明示するといった選択肢を、除外より先に検討します。
この分類を先に置くと、除外キーワードを設定する理由を説明しやすくなります。迷う語句まで止めるより、「配信されても今の事業では受けない」と言えるものから入れるほうが、後から見直すときの手がかりも残ります。
マッチタイプは除外用に選ぶ
除外のマッチタイプは、通常のキーワードと挙動が異なります。検索キャンペーンでは、部分一致、フレーズ一致、完全一致を使えます。
類義語までは広がりません。通常のキーワードは意図が近い検索まで対象になることがありますが、除外キーワードは類似パターンやその他のパターンとは一致しません。大文字と小文字、誤字脱字は自動的に考慮される一方、類義語や単数形、複数形などは必要に応じて別に追加します。
選び方は次のように整理できます。
| 種類 | 向いている使い方 | 注意点 | | ------------------ | -------------------------------------- | ------------------------------------------------ | | 部分一致の除外 | 含まれる語がそろった検索を広めに止める | 一部の語だけを含む検索は止まらないことがある | | フレーズ一致の除外 | 語順を保ったフレーズを止める | 語順が変わる検索は止まらないことがある | | 完全一致の除外 | その検索語句だけを止める | 前後に別語句が付く検索は表示対象になることがある |
広く止めるほど慎重に扱います。最初から部分一致で大きく止めると、意図の近い検索まで巻き込むことがあります。迷う語句は完全一致やフレーズ一致から始め、明らかに不要な意図だけ部分一致で止めるほうが、配信範囲を説明しやすくなります。
管理画面で追加する手順
公式ヘルプの「キャンペーンに除外キーワードを追加する」では、広告グループ、キャンペーン、除外キーワードリストに追加する流れが案内されています。単位を決めてから追加します。実務上は、どの単位で効かせるかを先に決めてから操作します。
広告グループ単位で入れるのは、特定の商品群や訴求だけに関係する除外です。キャンペーン単位で入れるのは、そのキャンペーン全体で受けない語句です。複数キャンペーンに共通する不要語句は、除外キーワードリストを使うと管理しやすくなります。アカウント単位の除外キーワードは、関連するキャンペーンタイプの検索広告枠とショッピング広告枠に自動的に適用されるため、全体に効かせてよい語句に限って使います。
操作の流れは次のとおりです。
- Google広告の管理画面で対象のキャンペーンまたは広告グループを選ぶ
- 除外キーワードを追加する単位を選ぶ
- 除外する語句を1行に1つずつ入力する
- 検索キャンペーンでは必要に応じてマッチタイプの記号を使う
- キャンペーンに追加する場合は、新規または既存の除外キーワードリストに保存するかを決める
- 保存後、通常のキーワードと重複していないか確認する
通常のキーワードと重複した除外キーワードがあると、広告が表示されない場合があります。不要語句を止めるつもりでも、設定上は配信そのものを止める力を持ちます。追加後に表示回数が急に落ちた場合は、まず重複とマッチタイプを確認します。
リスト化するときの注意点
除外キーワードリストは、複数キャンペーンで同じ語句を使うときに便利です。公式ヘルプでは、1アカウントで作成できる除外キーワードリストは最大20個、各リストに含められる除外キーワードは最大5,000個と案内されています。
ただし、リスト化しやすい語句ほど、全体に効きすぎる危険があります。「無料」「求人」「中古」のような語句は多くのアカウントで候補に上がりますが、事業によっては問い合わせ前の比較や検討を示すこともあります。共通リストに入れる前に、すべてのキャンペーンで本当に不要かを確認します。
アカウント単位の除外キーワードにも上限があります。公式ヘルプでは、アカウント単位で追加できる除外キーワードは1,000個までとされています。ここには、ブランド毀損につながる語句、明確に提供対象外の商材、法務や審査上避けたい語句など、全体で止める理由を説明できるものを入れるのが向いています。
ディスプレイ広告や動画広告では効き方が変わる
除外キーワードは検索広告の文脈で語られることが多い機能ですが、ディスプレイキャンペーンや動画キャンペーンでは挙動が異なります。公式ヘルプでは、ディスプレイネットワークでは検索ネットワークほど精度が高くなく、該当する語句を使用しているページでも広告が表示されることがある、と説明されています。
また、ディスプレイキャンペーンと動画キャンペーンでは、掲載対象の決定に反映される除外キーワードが最大1,000個と案内されています。無関係なサイトや動画への掲載を避けたい場合、語句の除外に加えて、サイトカテゴリやコンテンツの除外も検討します。
検索広告でうまくいったリストを、そのままディスプレイや動画に使うと、期待したほど止まらないことがあります。キャンペーンタイプごとに、除外できる対象を分けて見ます。
設定後に確認する指標
語句を追加した直後に結論を出すと、配信量の変化だけに目が寄ります。削減額のような単独の数字より、配信の質が変わったかどうかを見ます。
- 検索語句レポートに同じ不要意図が残っていないか
- 表示回数やクリック数が急に落ちすぎていないか
- コンバージョンにつながっていた語句を除外していないか
- 通常のキーワードと除外キーワードが重複していないか
- LPで受けるべき検索を除外で止めていないか
この確認まで含めて、除外キーワードの設定は広告費を機械的に削る操作というより、検索者の意図と広告の受け皿をそろえる調整になります。成果、ROAS、削減額を保証するものではありません。除外だけで改善を判断することもできません。
Cotomuの広告アカウント診断では、Google広告・Meta広告の設定や計測状態を閲覧権限で確認します。無料診断の範囲で広告アカウントを勝手に変更することはありません。検索語句、キーワード、広告文、LP、コンバージョン計測のつながりを見直すと、止めるべき語句と残すべき語句の線引きがしやすくなります。
参考にした公式情報
除外キーワードの設定では、「この語句を止めるとムダ配信が減るか」だけでは足りません。将来の問い合わせや購入に近い検索を失わない、と説明できるかまで確かめます。検索語句レポートで配信を観察し、除外単位とマッチタイプを選び、設定後に配信の質を確認する。最後に残すのは、今の広告が受け止めるべき需要ではないと言える語句だけです。